3日目、この日も朝から雨、さらに出発時には槍ヶ岳の山頂付近は雷の為、山小屋のおいちゃんが「危険だから登らないでっ」という状態。「雷注意してね」と言われ出発。注意といっても山の稜線、どうすればいいのかは?、山の雷は上からでなく、横から飛んでくるとも聞いてるしね。
本日歩くのはこの稜線(1日目の蝶ヶ岳より)、槍ヶ岳~北穂高岳の間1度グワっと300m以上の落差で激しく切れ落ちる大キレット。垂直に架かる長い梯子、深い谷に向かって伸びる鎖、浮き石だらけで不安定な足元など、北アルプスを代表する難所。さらに北穂高岳~涸沢岳も登り、奥穂高山荘まで行ってザイテングラートを下り涸沢小屋まで行ってみる。
いよいよ今回のメインルートへいざっ。本当は天気が悪い日に行くべき場所で無く、冗談抜きで滑る→即死に繋がるのだが、雨は昨日で何となく慣れたので、行くと決める。6時半出発っ。
南岳までは簡単だと思っていたら、階段発見。3日目、これまで色々歩いてくると、この適度では怖くは無いので、通過(でも慎重に)。
中岳(3084m)に到着。この前には大喰岳があるはずなのだが、知らずに通過したようで。
難所では、こっちからと、向こうからは同じ場所を通るので、待つ場面も。でも、あまりにもビビっていて通過できない兄ちゃんなので、待ち切れずに別のルートを探して通過。自分はせっかちな性分なので、それが今後あだに出ないといいのだが…。
またも分岐。天狗原へ下れば車へ帰れる方向。でも、下らないでガンガン進むことに。
南岳(3032.7m)に8時10分到着。3000m級の稜線歩き、ここまでは風は強いものの雷も鳴らず大した心配もなく過ぎる。ただ、相変わらず風は強く雨もやまない。
途中唯一の山小屋である、南岳小屋に到着8時20分。ひと休みして、装備を整え直す。
下りの最後が見えないので、どこまでも落ちて行きそうな急な下り。細かい石があり滑るので注意。鎖も使用してどんどん下る。
下ったあとは、しばらく稜線歩き、でも狭い場所も多いので、慎重に。
Hピークと書いてある場所に到着。「何だここ」と思ったら長谷川ピーク(2841m)のことだった。さていよいよここからが核心中の核心部分に。
印を頼りに進んで行く。ガスでルートもよく分からん、色々な場所を通過したので1つ1つはあまり憶えておらず、ここもどうやって登ったかは?、記憶にない。
長谷川ピーク近くの鎖。両サイドがスパッと切れ落ちている。ひょっとしたら、ガスが無いと見えるけど、かえって高度感全開で怖いかなと。
その後また登る、細かい石が上から落ちてきたりもするので、足元と頭上に注意。
先の人を途中でパスしどんどん登る。ってゆうかほとんど崖を上ってる感じ。
上の写真の場所から下を撮った感じ。下は滑落したらどこまで行くのやら。
基本的には高所恐怖症。なのに「何で行くの」と聞かれるのだが、「死ぬかもしれないスリル感がたならない」というか、それが故に「生きてるっていいなぁ」と何気ない普段のありがたみを感じれるというか、非日常の感じがいいからかなぁ。自営業だと何をしていても仕事の事を考えているのだが、このときはスッパリ仕事の事を忘れて、頭空っぽで夢中になれるのがまたいいんだよね。
ここが1番の難所らしき「飛騨泣き」、先月も1人落ちてお亡くなりになったようで…。まぁ、確かに難所ではあった。ファイト一発状態。
しかし今回、酒井が1番怖かったのはここのトラバース。初めはステップがあるのだが、奥の数メートルはステップなし。鎖はあるのだが、足元も岩も鎖も滑る滑る。地味な場所だが、今までに無いほど慎重に通過。
その後、また崖をひたすら登る、しかしどこまで登るんだか、とても長く感じる。
展望台発見。もちろん見えないけど、一応行って見る。風が強くて怖い。
11時10分、無事北穂高小屋に到着。何度かスネを岩にぶつけた程度で大けがもなく、無事通過。「雨の日は大キレット越えは、やめといたほうがいいよ」との声もあったが、終わってみれば慎重に通過すれば平気かと。怖いかどうかは別としてね。でも雨の日は、やはりおススメしないね~。
この小屋でお昼を食べると決めていたので、濡れた服を脱いでストーブのついている室内でミソラーメンを食す。普段は汁を残すのだが、やはり塩分が体内からドッパドパ出ちゃっているようなので、自然と全部飲み干す。
まぁ、でも無事通過できてよかたぁ~~、ふぅ。
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