奈良へ行ってきた 

以前に読んだ「木のいのち木のこころ―天・地・人」という本が、とっともよくって実際に
奈良にある「法隆寺」へ行きたかったのだが、タイミングが合わなくて断念していたのだ
が、いつまでもそうしても行かないので、強行スケジュールではあったが、行ってきた。
           

4日の夜仕事が終わったらそのまま車で高速を飛んで行って、法隆寺の近くにある「道の
駅」へ。長野からは約5時間半位かかったかな多分。そしてそこで車中泊をし、JR法隆寺
駅の近くへ車を止めて、歩いて法隆寺へ。
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法隆寺南大門。きっと中学生の修学旅行で来たのでしょうが、全く覚えていません。もう
17.8年ぶりということになるな。

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南大門の中に入ると、中門と五重塔が見える。

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そして一番観たかった、五重塔と金堂。

本は宮大工の法隆寺棟梁の西岡常一氏のことや、お弟子さんのことなどなどが書いてあ
りまして、中には「法隆寺大工の口伝」も書いてあるのです。

「伽藍(がらん)の造営には四神相応(ししんそうおう)の地を選べ」
四神とは四つの方位の神様で、青龍(東)春の神、朱雀(南)夏、白虎(西)秋、玄武(北)冬。
そして伽藍を造営するなら方位に適した場所を選びなさいってこと。

「堂塔建立の用材は木を買わず山を買え」
木には例えば西から風が当たると、元に戻ろうと東に捻じれたりする性質がでたりします。
これを木のクセという。「木を買わずに山を買え」とは製材されてから買うのではなく、
自分で山へ行って地質を見たり環境による木の癖を見抜いて買いなさいということ。

「木は育成の方位のまま使え」
山ごと買った木の生かし方として、その山の南に生えていた木は塔の南側へ。同じく北の
木は北に、西の木は西にというように、育った方位のまま使えということ。このとうりに木を
使うと南に育った木には枝があるので、たくさん節(ふし)ができる。なので南の柱には節
の多いのが並ぶことに。法隆寺の飛鳥建築、薬師寺の白鳳建築でも堂や塔の南正面には
この口伝の通りに節の多い木が使われている。

その他にも口伝はあるのですが、こうした知恵が1300年にも渡って建物を支えているの。
本を読んでどうしても、自分の目で観たくなり、思わず来ちゃったのでした。

この口伝、木では無く仕事にも言えることが沢山あり、とっても勉強になります。

西岡さんの手が入っている建物は観ておきたかったので、次へ歩いて向かいました。
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見えてきたぞ、法輪寺。

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昭和19年に落雷で焼失。それを西岡棟梁のもと、同じ場所同じ姿で復活しています。

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さらに歩いて行って今度は、法起寺に。

昭和47年に解体修理に着手し50年に完成。現存する日本最古の三重塔。

いや~しかし昔の人は凄すぎる。こんな大きな建物クレーンもなければ、電気を使うことも
なく作ってしまうのだから。何かを作ることが大好きっ子だけに、高校生の頃にでもこの本
を読んでいたら、宮大工の道へ入っていたかも?しれません。

また普通の観光とは少し違うのかもしれませんが、ホントに勉強になりますね

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